今回の対応についてのお問い合わせを複数件頂いていることを受け、補足の説明をさせていただきたいと思います。
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今回の対応は「平等な対応」ではないかもしれません。<br>
しかし「平等な対応」として考えられるものは「全員unrated」しかありません。<br>
AtCoderとしましては、貴重なお時間を頂戴して参加していただいたいていることを存じ上げておりますので、一人でも多くの方をratedに出来ないかと考え、今回の対応を行いました。
決定を行うにあたり守らなければならない点が「競技としての公平性」です。<br>
これが保たれていない場合、レーティングシステムの崩壊を招き本末転倒な結果となってしまいます。<br>
例えば、以下のような対応は競技としての公平性を損なうため行えません。
- 全員rated:データ不備によってペナルティを受けた参加者のパフォーマンスが本来よりも低くなってしまう
- 不備の影響を受けてレートが下がった参加者のみunrated:不備の影響を受けなかった参加者のパフォーマンスが(僅かであるかもしれませんが)低くなってしまう
また、「レートが下がった参加者のみunrated」という対応には別の問題もあります。<br>
単純に「レート計算後にレートが上がった参加者のみ反映させる」とするとレーティングシステムのインフレを招いてしまいます。<br>
「レートが下がった参加者のみを除いてレートを計算しなおす」とするとインフレは防げますが、レートが上がるか下がるかが再計算後に変わる可能性があり、線の引き方が難しいです。
今回の決定にはこのような背景がありますことをご理解頂けると幸いです。<br>
救済措置の対象と出来なかった方々については申し訳ありませんでした。<br>
当然現在もデータの不備が起こらないようにするための対策を行っておりますが、作問作業の原理上どうしてもヒューマンエラーを0にすることは出来ませんが、今後もこのようなことが起こらないようより一層努めて参ります。