D - Random Walk on Tree Editorial
by
maspy
補足説明
公式解説で行間があると指摘されている部分について補足します.
\(\{0,1,\ldots,M\}\) を \(0\) を出発してランダムウォークする(端点からは確率 1 で内側へ,他の点からは左右 1⁄2 ずつ)ときに,\(0\) を出発して \(M\) に到達するまでの移動回数の期待値を求めます.
- 有向辺 \(i\to (i+1)\) を通る回数の期待値を \(a_i\)
- 有向辺 \((i+1)\to i\) を通る回数の期待値を \(b_i\)
とします.各点に入る辺・出る辺のつり合いを考えれば,
- \(a_0=b_0+1\)
- \(1\leq i\leq M-1\) に対して \(a_i+b_{i-1}=a_{i-1}+b_{i}\)
- \(a_{M-1}=1,b_{M-1}=0\)
となります.また,始点を固定すると有向辺を使う回数期待値は出る辺によらない(これはその点に訪れるたびに等確率で辺を選ぶため)ので,\(a_i=b_{i-1}\) という条件も成り立ちます.
あとは \(i\) が大きい方から決めていくと,
- \(a_i = M-i\)
- \(b_i = M-1-i\)
と決まって,これらの総和 \(M^2\) が移動回数の期待値となります.
posted:
last update: