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I - Interactive Moles Editorial by hos_lyric


(より詳しい解説は後日ブログで公開します)

マス \(p, q\) の距離を \(d(p, q)\) と書きます.

各もぐらに対して,両方のうさぎを動かすと考えてもよいです.以下の戦略を考えます:

戦略.もぐらがマス \(p\) に現れ,うさぎがマス \(r, s\) にいるとする.\(r, s\) の bounding box 内で \(p\) に最も近い唯一の点を \(p'\) とする.一般性を失わずに \(d(p', r) \le d(p', s)\) として,マス \(r\) のうさぎをマス \(p\) に動かし,マス \(s\) のうさぎは \(p'\) に近くなるように \(d(p', r)\) だけ移動する.

マス \(p, q, r, s\) に対し,\(\Phi(p, q, r, s) = 2 \min\{ d(p, r) + d(q, s), d(p, s) + d(q, r) \} + d(r, s)\) とおきます.任意のマス \(p, r, s\) に対し,上の戦略での移動先を \(r', s'\) とするとき,任意のマス \(q\) に対し,\(\Phi(p, q, r', s') - \Phi(p, q, r, s) \le -(d(r, r') + d(s, s'))\) となることが証明できます.

上の戦略が問題の条件を満たすことを次のように確認できます.オフラインの最適解を \(1\) 個とり,ある時点での最適解のうさぎの位置を \(p, q\),上の戦略でのうさぎの位置を \(r, s\) として,値 \(\Phi(p, q, r, s)\) を考えます.うさぎの移動によるこの値の変化は,最適解の移動によってはそのコストの \(2\) 倍以下,その後の上の戦略の移動によってはそのコストの \(-1\) 倍以下となります.\(\Phi(p, q, r, s) \ge 0\) により,上の戦略のコストの合計が抑えられます.

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