D - mod M Game Editorial
by
noshi91
以降、カードに書かれた数やその和は \(\bmod M\) で議論することとします。
\(\text{Alice が消した数の和} = \text{Bob が消した数の和}\)
両辺に Alice が消した数の和を足すと
\(\displaystyle 2 \times \text{Alice が消した数の和} = \sum_{i = 1}^{2N} A_i\)
従って、\(N, S\), \((B_i)_{i=1}^{2N}\) に対して定義される以下のようなゲームを考えると、\(S = \sum_{i=1}^{2N} A_i, ~ B_i = 2A_i\) とした場合の勝敗を考えれば良いことになります。
Alice と Bob が交互にカードを消し合う。 カード \(i\) には数 \(B_i\) が書かれており、ゲーム終了時点で Alice が消した数の和が \(S\) である場合に Bob の勝利とする。
実は、以下の事実が成り立ちます
奇数回出現する数があるならば、Alice は必ず勝つ。
証明) \(N\) に対する帰納法で示す。 \(N = 0\) の場合は明らか。
\(N \geq 1\) で条件が満たされているとして、Alice の必勝戦略を具体的に構成する。カードが全部で偶数枚あることに注意すると、大抵の場合、\(3\) 種類以上の数が奇数回現れている状態で Bob に回すことができ、勝利する。これができないのは数が \(2\) 種類で双方が奇数回現れている場合だが、Bob はどの数も奇数回出現させないようにする必要があることに注意すると、Alice が \(2\) 手目から終了までに消すカードの数の和は一意に定まる。よって Alice は \(1\) 手目で \(2\) 数の適切な方を選ぶことで、総和が \(S\) にならなくなり、勝利する。\(\blacksquare\)
以上の事実から、どの数も偶数回出現する場合の勝敗も簡単に分かります: Bob は Alice と同じカードを取り続けるしかありません。
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