B - 1.01.出力とコメント Editorial /

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キーポイント

  • 出力には print を用いる
    • print は文字列や数値を出力できる
    • 複数の要素を改行区切り、スペース区切りで出力することも可能
  • コメントを書く際は #""" を用いる
  • 全角スペース、行頭の半角スペースに注意

出力を行うプログラム

文字列の出力

Python においてプログラムは上から順に一行ずつ実行されます。以下は前節で提出した "Hello, world!" という文字列を出力する(画面に表示する)プログラムです。

print("Hello, world!")
実行結果
Hello, world!

このプログラムは print という機能2で出力を行っています。print に続けて半角の丸括弧内に要素を記述することで、記述した要素を出力することができます
この例では "Hello, world!" という文字列を出力しています。Python では " " で囲った部分は文字列として扱われますprint は文字列を受け取るとその内容をそのまま出力します。

異なる文字列を出力したければ、" " の中に入れる文章を書き換えれば良いです。

print("Pythonだいすき")
実行結果1
Pythonだいすき

数値の出力

print は文字列以外にも様々な要素を受け取ることができます。以下は数値を出力するプログラムです。

print(123)
実行結果
123

この例では 123 という数値(整数)を出力しています。Python では数字から成る要素は数値として解釈されますprint 関数は数値も文字列同様に値をそのまま出力することができます。
なお、ここで print("123") と書いても同じ実行結果を得ることができます。

複数の出力

改行区切りの出力

複数の print を続けて記述するとどうなるでしょうか。

print("Hello, world!")
print(123)
実行結果
Hello, world!
123

Python は記述したプログラムを上から順に実行します。また、print は実行のたびに出力の最後に改行を行います。この結果上記のように 2 つの出力要素が順番に 2 行にわたって出力されます

スペース区切りの出力

print は複数の要素を受け取ることができます。

print("Hello, world!", 123)
実行結果
Hello, world! 123

このプログラムでは半角カンマ , 区切りで 2 つの要素を print に渡しました。この場合、渡した要素を順にスペース区切りで 1 行で出力されます
なお、要素が 3 つ以上でも同様にすべての要素を順にスペース区切りで出力できます。コードテストから試してみてください。

print の機能を用いる方法

改行区切りで出力する別の方法として、以下のように print の機能を用いる方法があります。

print("Hello, world!", 123, sep="\n")
実行結果
Hello, world!
123

このプログラムでは printsep="\n" という要素を追加で指定しています。この sep= は「複数要素の間に挿入する文字列」を指定します。この例だと 2 つの要素の間に改行文字 "\n" を挿入することになり、上記のような実行結果が得られます。

スペース区切りで出力する別の方法もあります。以下のように記述します。

print("Hello, world!", end=" ")
print(123)
実行結果
Hello, world! 123

このプログラムでは printend=" " という要素を追加で指定しています。この end= は「出力後に挿入する文字列」を指定します。この例だと出力後に半角スペースを挿入することになり、上記のような実行結果が得られます。

スペース区切り、改行区切りそれぞれについて 2 通りの方法を紹介しました。難しく感じる場合、慣れないうちは自分の分かりやすい方法だけを使っていれば問題ありません。

もし print の動作仕様について正確な情報が知りたい場合は Python の公式ドキュメント を参照してみてください。

より複雑な要素の出力

より複雑な要素を出力したい場合、print の書き方を工夫するのではなく、出力したい要素を文字列として構築し、その文字列を print で出力する、という方法を取ることになります。
本教材の後半で文字列の処理を学べば、より複雑な出力を行うことができるようになります。

コメント

コメントは人間が「プログラムがどういう動作をしているか」等のメモ書きをプログラム中に残しておくための機能です。
プログラムとしての意味はないので、書いても動作に影響はありません。

2 種類のコメントの書き方

例を見てみてみましょう。

# 123
# 456
# と出力するプログラムです
print(123)
print(456)

"""
print は受け取った要素を出力する
最後に改行が自動で挿入される
"""
実行結果
123
456

1-3行目に # から始まる行はコメントで、プログラムの動作には影響しません。
7-10行目の """ で挟まれた部分も同様にコメントです3

コメントアウト

一時的に実行させたくない部分をコメントにしてしまうことで、その部分のプログラムを無効化するというテクニックがあります。このテクニックは コメントアウト と呼ばれ、よく使われます。

# print(123)
print(456)
実行結果
456

1行目の処理はコメント扱いで実行されないため、123 は出力されません。
123 を出力したくなった場合はコメントを解除すればよい (# を消せば良い) ため、書き直しの手間は小さいです。

注意点

全角スペース

Python は全角文字を扱うことは可能ですが、プログラムの中に全角スペース「 」が入っているとエラーになってしまいます。発見が難しいため注意してください。

書き出し位置

Python では各行の書き出し位置に規則が存在します。特に、今回書くような単純なプログラムではすべての行が行の左端に位置している必要があります。
行の先頭には (全角スペースは勿論ですが) 半角スペースも記述しないように注意してください。

問題

リンク先の問題を解いてください。

EX1.コードテストと出力の練習

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  1. 人によります。 

  2. より具体的には、組み込み関数という Python が提供する仕組みになります。組み込み関数については 1.12.組み込み関数で扱います。 

  3. 厳密には複数行にわたる文字列ですが、コメントを書くために利用されることも多い記法です。